自動車の電装をいじる上での基礎知識




(注)この項では私が一応理解していると思われる知識を載せております。ご覧になって「この解釈は ちょっと違うんじゃない?こんな書き方をすると誤解されるんじゃない?」って事がありましたら私の 方まで連絡・ご教授ください。

直流と交流・自動車の電気
アース
電圧・電流・ワット
ヒューズ
電源の取り方

直流と交流・自動車の電気
直流と交流がわからない?そんな人は中学校の理科から勉強しなおしてください。簡単に言いますと直流は 電池・交流は家庭用コンセントです。
自動車の電気はすべて直流です。電池が必ず乗ってます。エンジンを始動する時に「キュルルル」っていうのは 電池(バッテリー)の電気を使ってモータ(スタータ)を回してエンジンに最初の回転を与えてるわけです。
他にも電池の活躍を感じれるときはキーを「アクセサリー」(ACC)に回したときに音楽が聞けるとか、エンジン かかってなくても車内灯やハザードランプが点灯したりしますね。

ちなみに、世の中には発電所があるように自動車の中にも発電機(オルタネータ)があります。
自動車が走るときにこの発電機も回ることによって電気が作られて自動車がライトをつけたり音楽を聞けたり するわけです。発電機が発生する電気は交流ですが、整流器(レギュレートレクチファイア)を通して 直流に直されて電池が充電されます。


アース

アースとは「地球」の意味です。電気の回路図でも地面の記号を書きます。電圧0Vの地点です。電池のマイナス極です。
どうして地球で表現するのかというと電気は最終的に地面(地球)に帰るからです。イメージしてみてください。 「雷」は雲が発電した電気が雲にためられています。頭上で「ゴロゴロ」と鳴り続けてるのは電気が雲から雲へと 飛び移っているからです。どんどん雲に貯められた電気は許容量を超えると水がこぼれるように地面に流れ込みます。 それが「ピカ!ドカーン!」の雷です。
他にも、「電線の近くのたこあげ注意!」ってのもあります。凧が電線にひっかかると電線の電気が凧の糸を 伝って人間を伝って地球に流れ込みます。人間はまず死にます。でも電線にとまる鳥は死にません。鳥は電線には 触れてますが地球には触れていないので。

それでは本題の自動車のアースについて述べましょう。前項で自動車の電気は直流であると言いましたが直流の 電球(豆球)の接続方法はどうだったでしょうか。そうですね。電球から二本の電線が出ていて片方を電池の+極に、 もう片方を電池の−極につなげると電球は光ります。アースとは−極のことです。自動車の電気部品も片方の電線を 電源に、もう片方の電線をアースにつなげて初めて動作します。交流の「アース」とは少し違うので注意しましょう。 (洗濯機の場合、アースは接続しなくても動作する)

自動車の場合、バッテリー(電池)のマイナス極はボディにつながっています。自動車のボディはたいてい金属で できていますよね。その金属を電線として利用しているのです。左の図の緑色の線は本来の電線です。バッテリー の+極からでた電気は電線をつたってそれぞれの電気製品にたどり着きボディを伝ってバッテリーの−極に戻り ます。自動車では「アース=ボディ」なのです。


電圧
電圧・電流とは何か覚えていますか?電気を川にたとえると電圧(ボルト)とは流れる水のスピードです。水のスピードが速い 川に手をつっこむとかなり押されます。スピードが速いほど押される圧力は強いですよね。
電流(アンペア)とは単位時間あたりに流れる量です。川で言うと川の太さになります。太い川ほどたくさんの水が流れます。
ワットは電圧×電流です。 電圧は大体規格で決められています。乾電池は1.5V、家庭用電源は100V、自動車・バイクは大体12Vです。トラックには24Vってのも あるみたいですが。
電流は電気を使う機器によって変わります。エアコンは電球よりもたくさんのアンペアを必要とします。


ヒューズ
何かの事故で電流がたくさん流れてしまったときに電気機器が壊れたり、火災がおきないように守る部品をヒューズといいます。 住宅で言うとブレーカに相当します。
ヒューズという部品は指の先ほどの大きさのプラスチック製のものやガラス管のものもあります。この中に細い電線が 入っていて決められた電流(5A,30Aなど機器により異なる)以上の電気が流れ込むとその電線が焼き切れるようになっています。
ヒューズの中の電線が焼き切れると機器には電気が流れなくなり、機器は守られます。ブレーカと違って焼き切れてしまうと 新しいヒューズと交換しなければなりません。
自動車で電気を使用する部品はたくさんありますがそれぞれにヒューズが入っており重要なものは「ヒューズボックス」 という箱に集められて運転席の下やエンジンルームにあります。


電源の取り方
どの自動車用電気製品にも「電源」と「アース」の二つの電線は必ずあります。前述したように「アース」は車のボディ部分、 またはボディに金属だけでつながっていると思われる金属部分でしたらどこにつなげてもOKです。
電源ですが、これはいろいろな方法があります。代表的なのは
です。どの方法でもカー用品店で部品を売っています。接続する電気機器の使用アンペアなどをよく照らし合わせて 購入しましょう。